放課後のチャイム まだ耳に残って
錆びた自転車 鍵を外す
ヘルメットもなくて 少し怖くて
それでも笑って またがった
近すぎる背中に
言えない言葉が 増えていく
二人乗り 坂道の途中
息を切らして 前を見てた
速くなる鼓動も 不安も
君には 聞こえないように
止まれなかった あの頃は
戻り方を 知らなかった
夕焼けが 街を染めて
世界が少し 綺麗で
今だけは 永遠だと
本気で 信じてた
未来の話を すると
なぜか 黙ってしまったね
二人乗り 坂道の途中
転びそうで 笑い合って
離れることを 想像するほど
強く ペダルを踏んだ
同じ速さで 生きることが
当たり前だと 思ってた
ブレーキを かける勇気も
降りる理由も なくて
ただ 風に押されて
前へ 進んでた
あの沈黙が
最後の 合図だったのかもね
二人乗り 坂道の途中で
私は 後ろを降りた
振り返らずに 手を振った
それが 精一杯だった
別々の道を 選んでも
あの時間は 消えない
青春は いつも
途中で 終わるから
押して歩く 坂の上
一人分の影が
少しだけ 大人だった
